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令和の健人

新時代「令和」を担う技能者。
「令和の建人」は建設業のなかで重要な技能を誇り、その修練に努める次世代の人々を追う企画です。
多くの技能の中には受け継がれてきた人の想いが詰まっています。それらを掘り下げ、日々の仕事を記録すること。これらがきっと建設業にひとすじの光となり、新時代への道筋を照らすと信じて。

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宮大工
日本古来の伝統技術で神社仏閣を建てる専門職。木材の特徴を最大限生かし、釘などの金物をほとんど使わず、木材を組み合わせて建築物の骨組みを作ることで、何十年、何百年後まで建物を長持ちさせます。また、一般的な大工とは異なる古くからの伝統的な技術が必須なため、後継者不足が懸念されており、現在では宮大工を育成する塾を開校する会社もあります。木は温度・湿度の影響を受けやすいため取扱いが難しく、また重要文化財や国宝の修復などにも携わるので、建築だけでなく歴史や宗教学などに関して幅広い知識が求められる場合もあります。

壁を乗り越え、いつかは寺を建てる棟梁に

佐藤果也(さとう・かなる)さん

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鉄筋工
工場で加工された鉄筋を、現場で組み立てることで、鉄筋コンクリートの骨組みをつくる。それが鉄筋工の仕事です。様々な構造物に使用されるコンクリートは圧縮に強い反面、ひっぱる力に弱いという弱点を持ちます。これを補うために内部に鉄筋を格子状に組み立て、コンクリートが破断した場合でも、構造物の安全が確保される構造となっています。
このように一見コンクリートしか見えない構造物にも、ほとんどの場合鉄筋が内部に存在し、構造物の強度を高めているのです。この重要な鉄筋部の組み立て作業をするのが鉄筋工であり、ダムやトンネルといった、生活になくてはならないインフラ工事からオフィスビルやマンションなどの建築工事まで幅広く活躍している工種です。構造物が完成するとその内側に姿を隠してしまいますが、なくてはならない“支え”である鉄筋を扱う鉄筋工は、正に社会の縁の下の力持ちといえる存在です。

「筋」を通して、内から支える

内村元樹(うちむら・もとき)さん

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鳶職
オフィスビルや高層マンションなどの建設現場において、クレーンで吊り上げた鉄骨の柱や梁をボルトや溶接などで接合して、建物の骨組みを組み立てていくのが主な仕事です。名前の由来は諸説ありますが、「高いところを“飛び”回っていたこと」や、「鳥の鳶(とび)のくちばしに似た“鳶口”という道具を常用していたこと」などが「鳶」の語源と言われています。高所作業だけでなく、建設資材などをクレーンで吊り上げる際の「玉掛け」、クレーンオペレーターへの指示、更にタワークレーンの組立・解体、仮設事務所の建て込み、足場や仮囲いを組むなど、建設現場のあらゆる作業を足元から支える、必要不可欠な職種です。

吊って、組んで、解体して…現場作業の根幹を支える

麻生博文(あそう・ひろふみ)さん
小泉宏策(こいずみ・こうさく)さん

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揚重工
エレベーターを使って、各階で使用する様々な建設資材(以下、資材)・道具・機械などを運び、指定された作業場所まで届ける仕事です。(クレーンでは、完成したフロアには資材を積み下ろしできないため。)運送会社などによって現場に搬入されてきた資材をいったん預かり、各階で作業が行われる最適なタイミングを見計らってエレベーターで運び上げ、届けます。そのため、最盛期には20種類以上にも上る全工種の作業予定と進捗状況を把握し、また突発的な事態にも柔軟に対応することが求められます。オフィスビルやタワーマンションなど、高層建築の現場では欠かせない職種となっています。

必ず運び上げる。「資材」も、「仕事」も。

土橋優貴さん

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大工(文化財修復)
木材を加工して柱・梁を製作し、木造建築を建てる…それが大工の仕事。石川さんが勤める石川工務所では、時に新築も手掛けつつ、伝統的な木造建築の調査・補修・保存を主業としています。補修作業では、いったん解体した古い木材の傷み具合を調べ、必要に応じて旧材と新材を組み合わせるなど、特殊な技が要求されます。日本には数百年前に建立された寺社仏閣が各地に残っていますが、こうした文化財の佇まいは、彼らの貴重な技術によって維持されているのです。

「材」を知り、「財」を生かす職人技

石川威重さん

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電工(電気設備工事)
電力会社から供給される電気を、建物の各部屋や施設まで配線でつなぎ、使えるようにする工種です。
また工事現場では、仮設の現場事務所や各種電動機械を使う作業にも電力が欠かせないため、工事の着手時から撤収するまでの間、電気関係全般の作業に関わります。
電気に関する専門知識はもちろん、効率的な配線計画を考えたり、危険な高圧電気も取り扱ったりするなど、電気設備工事のスペシャリストです。

最初から最後まで、「当たり前」を届ける技術

藤澤穣さん

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ICTエンジニア
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、一般に「情報通信技術」と訳されます。インターネットなどの通信技術を使ってデジタルデータをやり取りする技術を指します。
ドローンや3Dレーザースキャナーを使って現場を測量し、そのデータと図面を組み合わせることで、現場の地形や構造物を3次元にモデリングします。その3次元モデルは、実際に施工する時の基準として、VR(仮想現実)空間内での確認・提案用として、また施工完了後の検査でも用いられるなど、工事の初期から終盤まで幅広く役立てられます。
ドローンやレーザースキャナーを使うと、従来の二人一組で何日もかけて行っていた測量とは比較にならないほど短時間で正確に計測でき、省力化や生産性向上などに効果的です。
測量したデータと図面の数値を関連付けて3次元のモデルとして表示させるには、PCのノウハウはもちろん、細かいデータを数多く打ち込むなどの根気のいる作業を伴いますが、いったんデータを作成すれば、様々な用途に応用できるため、アイデア次第で建設工事を大きく変革できる仕事です。

そのデータに、無限の可能性を見出す

山之内達郎さん

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土工(多能工)
建設会社の「施工管理者」とは、作業そのものはもちろん、安全面や工程、コストなどにも気を配り、工事がスムーズに進められるように「管理」する仕事です(たいていは一つの現場に複数人いて、業務を分担しています)。実際の現場では作業を監督する立場なので、原則として自分自身が作業に参加することはありません。
しかし、「管理者」として工事の手順や道具・機械の用途、どのような作業にどれくらいの人数や時間を要するのかなどを知る必要があり、そのため最初は様々な作業を自ら経験するケースもあります。
今回の技能者は、施工管理者として建設会社に入社した新人で、現場の基礎を学ぶために現在は土工事の各種作業に従事している、いわば暫定的な土工です。

モノづくりの最前線、日々のすべてを「糧」とする

市川竜成さん

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軌道工
その名の通り、「軌道」つまり鉄道の線路を敷設したり、日常的に保守・点検したりして電車が安全に運行できるようにする工事です。
たくさんの石を敷き詰めてその上に枕木とレールを設置する「バラスト軌道」、コンクリートの板を据え付けてその上にレールを設置する「スラブ軌道」など、敷設の方法もいろいろあります。
特に、多くの人を乗せて超高速で走行する新幹線は、メンテナンスが容易な「スラブ軌道」が多くの路線で採用されており、レールの幅や高さなど厳密な精度を守りながら建設が進められています。

あこがれだった鉄道工事、「命」を乗せて線路は続く

永田大貴さん

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舗装工
人や車が安全・快適に通行できるよう、道路の路面を整備する工事です。
特に多くの自動車が走行する高速道路は、下から「路体」「路床」「路盤」「基層」「表層」など複数の層で構成され、走行車両によって長期間連続してかかる路面への荷重が分散されるような構造になっています。
道路表面となる表層には、アスファルトで仕上げる「アスファルト舗装」、コンクリートで仕上げる「コンクリート舗装」があり、厚さ・平坦性を厳密に管理しながら専用の重機で施工していきます。
ほぼすべてが屋外作業であり、天候や気温の影響を受けやすい上に、道路の安全性にも関わる工程のため、品質の管理が重要となります。

道路工事の最終仕上げ、自分のあとに「道」はできる

三嶋遼太さん

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杭打ち工(重機オペレーター)
道路、橋梁、鉄道路線などの土木構造物や、高層ビルなど建築物の本体構造物を施工する際に、土留め壁や仮締切り、仮設構台などといった仮設構造物の機能を確保することは、工事を進めていくうえで非常に重要です。
例えば、仮設の杭や板を土の中に打ち込み、作業エリアを囲むことで、内部の土砂崩壊や浸水を防ぎます。打ち込む部材には、鋼管・H形鋼・鋼矢板など様々な形状があり、この「土留め壁」のおかげで掘削などの作業を安全に進めることができます。
内部の作業が終わったら掘った土を埋め戻し、打設した杭などは引き抜いて撤去します。
杭打ち工は、現場の状況・環境に合わせて杭の形状を使い分け、クレーン・杭打機などを操縦して打設・撤去を行う仕事です。

「残らなくても、欠かせないもの」をつくる

桶川雄貴さん

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溶接工(鋼橋製作)
鋼板やH形鋼など鋼製の素材を溶接作業で組み立てて、部材をつくります。建築分野でも多く用いられますが、この工場では橋桁などに使う鋼構造物の部材を製作しており、一つひとつがかなり大きなサイズとなります。
溶接は、高電流・超高温で金属を溶かして部材同士を接合させる特殊な技能で、専門の資格が必要なほか、同じ箇所を同じ姿勢で何度も繰り返し作業する根気と集中力も求められます。

この光(アーク)の中にきっとある、私の未来

伊藤奈穂美さん

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板金工(建築板金)
金属の板を加工し(切る、折り曲げる、貼り合わせる…など)、建物の屋根や外壁、雨どいなどをつくって取り付けます。
「成型機」と呼ばれる機械を使って材料をその場で成型し、施工するケースがほとんどで、工場や倉庫、体育館など大型施設によく用いられます。
高所での作業が多いこと、建物内部に雨水が侵入しないための「防水処理」に関して高い技術が求められることが特徴です。

雨にも風にも負けない屋根をつくるため…明日への期待も担う新人技能者

上野一騎さん

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現場測量パイロット
カメラを搭載したUAV(無人航空機、通称「ドローン」)を操縦して、高所から現場を撮影します。原則として資格は必要なく、広範囲の航空撮影を比較的手軽に行えるため、建設現場での利用が増えています(市街地や空港の近くでドローンを飛ばす際は事前申請が必須)。
また、単に撮影するだけでなく、工事の前に現地の地勢を調査したり、人が行けないような危険な箇所を点検したり、プログラムで決められた箇所を撮影して測量に用いたり、といった多様な利用法があり、その重要性・汎用性はますます高まっています。

現場を見渡す“鳥”の目線 目指すのは「わかりやすいICT」

松嶋幸治さん

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シールド工
シールド工法は、「シールドマシン」と呼ばれる円筒形の掘削機で、地上に影響を及ぼすことなく地中を掘り進め、トンネルを構築する方法です。マシン前方の硬い刃がたくさん付いた「カッターヘッド」が回転し、固い岩盤を削ってトンネルを掘り進めます。
シールド工は、掘進開始から掘進中、そして完了後の片付けまで、シールドマシンに関するほぼすべての作業に関わります。マシンの操作、掘った部分の崩壊を防ぐ「セグメント」と呼ばれるブロック状の内壁の構築、掘った土の搬出、そして地中障害が発生した際のトラブル対応など内容は様々。そのため、シールドマシンの性質に精通していることや、地上で掘進を管理するスタッフとの綿密な連携、不測の事態への対応力が求められます。

“巨大マシン”で掘り進む 首都の地下空間

工藤修也さん

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地盤改良工
地盤改良工事とは、埋め立て地・湿地などの軟弱な地盤を補強して、地上に重い構造物をつくっても沈下しないようにする工事のこと。
土壌の状況や周辺環境によって様々な工法がありますが、セメントなどの固化材を地中に噴射し、周辺の土や水分と攪拌して、地盤改良する方法がよく知られています。
地盤の状態に応じて最適な固化材を配合する知識と、地中で噴射・撹拌が確実に行われていることを計器で確認しながら重機を操作する技術が求められます。

施工箇所は地下十数m、“直(じか)には見えない”技術で支える

酒井康太さん

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左官職人
建物の壁・床・土塀などを、鏝(こて)を使って、漆喰(しっくい)・土・コンクリートなどの建材で塗り固め、美しく仕上げる職種です。仕上げた壁がそのまま見える状態で残る場合もあれば、壁紙や塗料などで覆われて見えなくなる場合もあり、求められる精度もその都度変わります。
本来平らでなければならない壁や床に凹凸が生じることを「不陸」(ふりく・ふろく)と呼び、左官職人はこの「不陸」がない壁・床を仕上げるための高い技術を持っています。また、漆喰に鏝で緻密な細工を施したレリーフのような立体感のある「鏝絵(こてえ)」という装飾もあり、左官の技を芸術の域に昇華させた希少な技法として珍重されています。

風と空気を感じ、“その場になじむ景色”をつくり出す

久住有生さん

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曳家職人
建っている建物を、ジャッキを使って地上1~2mまで持ち上げ、更に必要に応じてレール上を移動させる技術を持つ職種です。曳家の主な目的は修復で、建物を解体して移設する場合と比べてはるかに短い工期、少ない手間で行うことができるのが特長です。
ジャッキで持ち上げる際は、荷重のかけ方を間違えると建物にダメージを与えてしまうリスク、またジャッキアップ中は地震や強風で建物が倒壊してしまうリスクがあり、文化財など希少な建物を扱うことも多いため、様々な様式の建築構造に通じる必要があり、特殊な技術・ノウハウが求められます。

「建物を傷つけず、そのまま持ち上げる」という無二の技術

熊野翔太さん

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石積み職人
石材を加工したり積み重ねたりすることで、床・壁・石垣などをつくる仕事です。
石垣は、かつて城郭や神社仏閣の土台として広く用いられ、現在も日本各地に史跡として残っています。年月を経ると、石が抜け落ちたり、「孕み(はらみ)」と呼ばれるふくらみが生じたりして崩落の原因となるため、いったん石を取り外して積み直す「修復作業」が必要となります。わずかでも崩壊すると正確な復元が難しくなり、また貴重な文化財の一部であることも多く、そのメンテナンスは重要度を増しています。
城郭・寺社仏閣の石垣は、使われている石の種類、石垣の積み方など千差万別であり、その修復作業には知識と経験が求められます。

何度も積み直し、“とおり”を見ながら石と語らう

谷森翼さん・牟田貴信さん

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木工(造作・家具・建具)職人
木を加工し、棚・テーブルなどの家具、羽目や出入口枠などの造作材、建具を製作する木工職人。家屋を建てる大工(建築大工)とは区別されます。かつては家を建てる大工が家具・建具なども作ることが多かったため、明確に線引きされていませんでしたが、江戸時代頃から家具職人、建具職人に分業化されたと言われています。

「和」の心が息づく素材、木と向き合う

池之上拓也さん(清水建設株式会社 建築総本部東京木工場)

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造園工
造園工とは、狭い意味では石や植物、水の流れなどを効果的に配置して美しい庭園をつくる職業。広い意味では、公園や緑地、グラウンドなどの運動場を含めた公共的な空間を計画・設計・施工する仕事で、都市計画や環境デザインにも関係するスケールの大きな分野になりつつあります。

競技の足元を支える! アスリート出身技能者

窪田利彰さん(日本体育施設株式会社)

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鋼構造物工
鋼構造物工は、建設現場に運び込まれる前の鉄骨部材を工場などで加工する仕事です。設計で決められた寸法どおりに切断する、部材どうしを正確に溶接する、錆防止のために表面を塗装する…といった工程があります。鉄骨の加工精度は構造物の性能に直結するため、責任重大な工種です。

この道を極めたい

村林大輔さん(JFEエンジニアリング株式会社・津製作所)

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防水工
防水工は、建築物の仕上げにかかわる工種の一つで、雨水などが建物に侵入しないよう屋根や外壁にさまざまな処理を施す仕事です。建物に水が入り込むと、内部の建材や設備が傷んで耐久性・居住性が大きく損なわれてしまうため、仕上工事の中でも特に重要な工程です。

頭に建物のレントゲン写真をイメージし作業
技能者・監督・指導員、3つの顔を持つ防水職人

德田雅雄さん(德田工業)