耐震診断とは

1. 耐震診断の必要性

建築基準法や各種設計基準は、過去に起きた大きな地震災害を経て見直され、改定されてきました。
1968年の十勝沖地震により、鉄筋コンクリート造柱の帯筋が強化されました。
その後、1978年の宮城県沖地震を契機として、1981年(昭和56年)に建築基準法の耐震規定が大きく改正され、現在の新耐震基準となりました。

大地震と建築基準法の変遷2)

阪神・淡路大震災における年代別の建物被害状況

阪神・淡路大震災における年代別の建物被害状況3)

新耐震基準以前に建てられた旧建築基準法による建物の中には耐震性能が不足しているものが多数あり、1995年に起きた阪神・淡路大震災において被害が集中しました。

このため、1981年(昭和56年)6月以前の旧建築基準法で設計された建築物に対して耐震診断が行われています。

耐震診断は既存の建築物で旧耐震基準において設計され耐震性能を保有していない建物を、現行の耐震基準と比較して耐震性の判定を行うことです。

また、新耐震基準で建てられた建物に於いても劣化等が懸念される場合は耐震診断をされる事をお勧めします。

耐震化を進めるために、2013年(平成25年)11月に耐震改修促進法が改正され、病院、店舗、旅館等の不特定多数の方が利用する建築物及び学校、老人ホーム等の避難に配慮を必要とする方が利用する建築物のうち大規模なものなどについて、耐震診断を行い報告することが義務付けされ、その結果を公表することにしています。

また2019年(平成31年)1月には一定の高さ長さを有する塀について耐震診断が義務付けされ、その結果を公表することとされています。

1)、2)、3)耐震ネット(大成建設)