建設市場の現状

3. 公共工事の動向

公共事業予算の推移

社会資本整備のための公共事業予算(当初予算)は、1999年度以降2012年度まで、景気対策がとられた09年度を除き減少が続いたが、2013年度には3年ぶりに5兆円を超えた。
14年度以降は約6兆円の当初予算額が維持されている。

2022年9月更新

地方単独事業の推移

地方自治体が実施する公共事業は国からの補助金の有無により、補助事業と単独事業に分類される。地方自治体の財政状況の悪化を背景に、単独事業(実績額)は減少が続いていたが、2014年度以降増加し計画額を上回っている。2022年度は国の計画(地方財政計画)ベースでも前年度を若干上回る水準となった。

2022年9月更新

国債発行額の推移

建設国債の発行額は2009年度及び2012年度は景気対策としての公共事業の追加を賄うために一時的に増加した。一方、社会保障関係費等の歳出増を賄うための赤字国債は高水準の発行が続き、2020年度には新型コロナウイルス対応に大型の補正予算が組まれたことで108.6兆円と大幅に増加し、2021年度もコロナ対応により65.9兆円の発行となった。

2022年9月更新

中小企業向け官公需契約率の推移

公共事業の執行に当たっては、従来から中小企業優先の措置がとられ、国等の契約率(目標)は2010年度から50%半ばで推移してきたが、2021年度は61.0%と昨年に引き続き高い目標となった。

2022年9月更新

改善が進む総合評価方式

総合評価落札方式の適用率はほぼ100%に近い状況にある。2020年度はタイプ別では施工能力評価型(Ⅰ・Ⅱ型)が95.2%を占め、技術提案(施工計画)を求める技術提案評価型(S型)は4.8%となっている。このほか発注者が工事の仕様を確定できない等の場合に採用される「技術提案交渉方式」が数件発注されている。

2022年9月更新

発注機関別請負額の推移

公共工事請負額は公共事業予算の抑制により2011年度まで減少傾向にあったが、2012年度に増加に転じ、2013年度には東日本大震災復興関連予算執行の本格化により14兆円台に増加した。

その後も約14兆円程度で推移、2019、20年度には約15兆円と増加基調にあったものが2021年度には減少し、再び14兆円台となった。

2022年9月更新

施設別構成比の推移

公共工事を施設別構成比でみると、「道路」をはじめとする産業基盤インフラが約35%、「下水道・公園」「教育・病院」などの生活基盤インフラが約45%を占めており、残りが国土保全(治山治水)、第一次産業(農林水産関連)となっている。近年、産業基盤インフラの比率が増加傾向、生活基盤インフラの比率が減少傾向にある。

なお、2013年度以降、生活基盤インフラ「その他」には、東日本大震災に伴うがれき処理や福島第一原子力発電所事故に伴う除染が含まれている。

2022年9月更新